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知床 [思いのまま]

8月13日から斜里岳と羅臼岳を目指して北海道入り。女満別空港は初めてのランディング。お盆と云うこともあり機内は子供達の喧噪のなかうとうとしても眠りにつけない。1時間40分のフライトでランディング。

まずは斜里のホテルに向かう。途中で小清水原生花園に立ち寄った。雲が掛かってきたことと日没も早いので日差しのない北国らしい海景色を眺望。

夜は折角なので地魚の美味しそうな店を探す。「北鮮」という屋号、怪しげだが何となく予感がしてのれんを潜る。予約の人、とぶっきらぼうな声がかかる。予約無しだが、というと一瞬困惑そうな顔に見えた。矢継ぎ早にカウンターで良いけど、間髪入れずに答える。急に態度が好転して招き入れてくれた。

ホッキ貝、ホヤ、ボタンエビの刺身、熊のたたき、ホッケの焼き魚、岩のりの味噌汁・・・・。地元産だけの食事を堪能した。
斜里岳自身.jpg
翌日は快晴とは言えないが山登りにはもってこいの天候だ。残念ながら清里町からの眺望は雲の中で出来無かった。車で斜里岳5合目にある山小屋「清岳荘」を目指す。登山届けをして先に進む。なだらかな道をしばらく行くと林道に合流する。林道とはいえ車が走った痕跡はない。草ぼうぼうになっている。すぐに林道も終わりいよいよ山道になる。

下二股までは何の変哲もないトレイルだ。ここで尾根道経由の新道と沢沿いの旧道に分岐する。旧道で登り、新道を下るというのが一般的らしい。

ここから先はほとんど沢筋を登っていく。何度も何度も沢を右に左に渡渉する。沢筋を登る楽しみは滝だ。登るにはしばしば難所にもなったり、高巻きをすることになるが、最初に出会った睡蓮の滝はおとなしい姿に一服の清涼剤だ。渡渉は石伝いに難なく対岸に渡れる。ただ、気になるのは昨日降った雨がどれだけ増水になっているのかが気掛かりだ。
DSC_0669.jpg
その懸念が現実の問題になってきた。足場にする石が増水した水の中だ。流れも激しく濡れる覚悟が必要になった。そしてバランスを失って落水しないように注意が必要になる。幸いスティックがあるのでバランスを保ちながら水中に足場を作ったら一気に次の足場に移動という状況に何度かなった。方丈の滝、華の滝などを経由して上二股に着く。

ここまで登ると水量はさすがに減少し、木々も低木が増えて日差しが直接当たるようになった。その先は沢のなかを頂上を目指す。頭上に9合目胸突き八丁と表示がある。いよいよガレ場の急登になる。斜里岳と嘗めてかかったが、予想外の辛い登りだ。日差しも強くなり、汗で全身びっしょりだ。背中から回した水筒の差し口を咥えて必死に飲もうとしたが、飲んだ実感を持てるように十分な水量を得られないため、必死になって吸引しなければならない。これは相当の苦痛だった。

前方に稜線が目に入る。そして山頂はその稜線の左手にある。稜線に着いて一息いれる。稜線上には山頂を目指すトレッカーが視界に入る。彼らの一歩一歩の歩みがゆっくりだ。それはそうだ。急峻な岩場の連続だからだ。

ちょっと気が重くなったが気合いを入れて先に進む。すぐにアルミ製の小さな祠があった。この先切り立っているとはいえ左右が気になることはないが、急峻な登りは確かだ。すでに早立ちのトレッカーが下山してくる。山でのルールは上り優先だ。待機してくれるトレッカーに「有り難うございます」と一言掛けて喘ぎ喘ぎ登る。下から見るとピークと思われたところに着くが、この先にもう一登りがあった。T字状に交差した尾根に出たら山頂はもうすぐだ。なだらかな山頂で昼飯を食べる。
山頂1.jpg
霞が掛かったようにクリアではないけど、摩周湖、屈斜路湖の湖面が鏡のように輝いている。後ろを振り返ると知床連山が視界に入る。エゾリスがちょろちょろと近づいてきた。おこぼれ狙いなのか接近してきたので撮影をしようとしたがあっという間に去っていった。残念無念。

下山は上二股から新道経由で下山する。分岐してからしばらく木立のなかを登りになる。稜線に向かってほとんど水平に近いので今までの疲れを癒しながらの歩みだ。何度かの登りを繰り返して稜線上に出る。背丈ほどの草木に囲まれながら視界のきいたトレイルを進む。

熊見峠を過ぎると稜線から離れて下二股を目指す。最初のうちはなだらかな下りだったが、最後の下りは人間の背丈に近い落差を下りたり、昨日の雨でぬかって滑りやすいところもある。気を抜いたときに足元を奪われて片手を着く羽目になった。

沢音が聞こえ、一気に近づいてきた。折り返しながらの急降下でようやく下二俣に着く。ここからは来た道を下りだ。相変わらず何度かの渡渉には神経を使ったが、何事もなく無事「清岳荘」に着く。帰路麓から見た斜里岳の雄姿は見事だった。
斜里岳1.jpg
翌日は移動日。午後を利用して知床五湖からカムイワッカを巡ろう。オホーツクの海を左に見ながら斜里を目指す。右手からは大小いくつかの滝が落ちている。代表的なのはオシンコシンの滝だ。それ以外は目を見張るような滝はなかった。
オシンコシンの滝.jpg
一路知床五湖に向かう。斜里にある道の駅で昼食。地元の材料を使っているとはいえ昼飯にしては高価なメニューだ。まさに観光地値段と云うことだろう。それを行列を作って待っているのには驚いた。ホッケ定食で手を打って済ませる。
知床五湖.jpg
海岸線に沿って行くと高度を上げて道は延びる。自然センター先の交差点を左折してすぐに五湖の駐車場だ。有料駐車場に入る際に本日はヒグマが出るリスクがあるので遊歩道がある一湖だけの解放だという。ゆっくり散策をしたかったので残念だが、全く見ないのも悔しいので一湖だけの散策をする。熊笹に覆われた平原のなかに池塘がある。遠くでエゾシカが笹を食んでいた。一湖の先には知床連山が望めた。一番右手が明日目指す羅臼岳、一番左にあるのが硫黄山だ。
DSC_0714.jpg
自然センターに戻りシャトルバスに乗る。カムイワッカの滝には自家用車は入れない。世界自然遺産に登録されたためだろう。ヘアピンカーブの連続の林道を走る。カムイワッカの滝はオホーツクに落ちる滝で何段にも分かれて連続してる。熱い温泉が湧きだしている上部の滝が有名だが、残念ながら落石の危険があるために禁止になっていた。バスストップの先では滑状の緩やかな滝があって多くの観光客が登っている。サンダルで入ると生暖かい。温泉のせいだ。滑らないのか気になったが硫黄が混ざっているので水量のあるところほど滑らない。普通なら流れを避けた方が良いのだが、ここでは逆だ。監視員が怖がっている観光客に敢えて水の中に入るよう助言していた。

まだ時間があったので知床峠を越えて羅臼に向かう。峠では眼下に今はロシア領にされている国後島が眼下に見えた。こんなに大きいのかと感慨深いものがあった。四島返還が政治問題として話題になるが、国後島の大きさを見て四島一括返還に拘る意味が理解出来た。
国後島.jpg
ただ、世界的に見て国境はそこに占領されている地域に自国民が居住しているという厳然とした事実があれば民族問題と国境問題を絡めることが出来るのだが、残念ながら四島には日本人が居住していない、全員がロシア人だという点がさらに解決を困難にしているように思えた。

羅臼から知床半島先端に向かっている道が途絶える相泊に向かう。最果ての街、右にはロシア領が迫っているというちょっとした緊張感と国境という日本では実感できない感傷気分に浸った。相泊の手前に瀬石という集落があり、そこには海中に突き出して温泉があったはずだ。それこそ数十年前に訪ねたときには満潮に近く海中に没する直前に湯浴みしたことがあった。今日も満潮に近いのでさてと不安に駆られたが、なんと温泉がしっかりした石で囲われて入浴出来る状態になっている。早速全裸になって飛び込んだ。夏だから丁度良い湯加減といえるが、寒い時期だったらどうだろう。温いのかもしれない。
瀬石温泉.jpg
そこからほんのちょっと足を伸ばすと相泊だ。そこにも海岸に温泉があるので立ち寄ったが、ごった返していた。夕刻も近づいて地元の漁師も来ているようだ。ここでの入湯は諦めて帰ることにした。ところが道ばたで人だかりが出来ている。山側の小高いところを見ると熊が彷徨いていた。親熊ではなく、親離れした子供のようだ。
相泊エゾシカ.jpg
羅臼岳を目指した翌日は生憎の天気になった。しとしとと雨が降り、山容も確認できない。昼頃にはさらに激しい雨になるとのことで登山は断念する。その代わり知床の岬までのクルージングでもと問い合わせたが、風が強いので欠航になってしまった。宿でぐだぐだと時間を過ごすが、時間を持て余し岩尾別温泉(地の涯温泉)に向かう。到着する直前に左手にヒグマが草を食んでいるのを発見。地の涯温泉は2度目だったが野趣溢れる良い野湯だ。
岩尾別ヒグマ.jpg
昼過ぎには雨脚も弱まったので再度クルージングの可能性を確認した。幸い、岬の手前にあるルシャ湾までのクルージングが就航となったので乗り込んだ。20人ぐらい乗れる船だ。14時に出航。右手に知床の岩壁、そこを這うように落下する滝、岩壁に生息する鳥などが観察が出来た。途中ではオジロ鷲も。だんだん霧が掛かり、霧雨も降ってきた。
オジロワシ2.jpg
ルシャ湾はヒグマウオッチングで有名らしい。波も高く、視線を凝らすけどなかなか誰も見つけることは出来無い。その時、ガイドからヒグマが居るとの声だ。石ころなのか熊なのか、揺れる船からの確認は難しい。見えたという声も聞いたが岩を錯覚しているのではと疑いたくなる。
ヒグマルシャ湾.jpg
(クリックすると拡大します)
ルシャ湾では観光船は何度も行ったり来たりして観光客に何とか見せようと頑張ってくれているようだ。ようやくの思いで私も200mmの望遠を付けたカメラでヒグマの存在を確認して、撮影にも成功した。

最終日は午後のフライトに間に合うように帰ればいい。時間の余裕もあったので斜里から裏摩周に向かう途中にある神の子池に立ち寄る。この池は摩周湖の伏流水がわき出てできているとか。確かに透明度はとても高い。

裏摩周の展望台からそして第一展望台、第3展望台を巡り、硫黄山を巡り女満別空港に着く。
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